ねじのカタログ6
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金属の防食性はむろん金属自体の耐磨耗性、耐熱性その他の性質を改善して、金属の寿命を伸ばしたり、また、金属表面の色調光沢の美しさを増加させる装飾を目的として、金属に行う操作をいう。陰極にメッキされる物を、陽極にメッキ金属、陽極金属の塩類溶液を電解液として直流通電する物で、金属表面又は非金属表面に耐食性、対摩耗性を与え、もしくは装飾用、その他の目的で密着性金属被膜を電着する表面処理術ならびにその皮膜覆いをいう。鉄素地電気亜鉛めっき(��������)��������ねじ部分の亜鉛めっきでは、ほとんどの場合、クロメート処理がほどこされる。このクロメート処理には、有色クロメートと光沢クロメートがあり、亜鉛めっき層の上に保護皮膜を生成させるものである。表面処理電気メッキ亜鉛は鉄より卑金属であるため、犠牲腐食作用によって素地の鉄を腐食から守る。大気中での腐食速度は、鉄の1/10~1/25である。犠牲腐食:素地金属より電位の低い金属は腐食環境におかれたとき、局部電池の陽極の役目をして高電位の素地を保護する。鉄鋼材料に対しては、亜鉛、カドミウムなどがこれにあたる。電気めっき層に達するピンホールやクラックがあっても、素地金属が腐食するまえこれらの卑金属が溶けだして防食を果たす。有色クロメート;防食が目的のクロメート被膜処理。その被膜は比較的厚く、有色である。一般に単にクロメートと呼ばれるのは、この有色クロメート処理のことである。その色調は被膜の主成分であるクロム酸クロム(�����3,����3,��2�)の組成割合によっていろいろと変わるものである。光沢クロメート;主として装飾用に用いられる。クロメート処理液に化学研磨作用をもつ成分を添加したものを用いる方法と、有色クロメート被膜を生成させた後、アルカリ溶液で処理して光沢面を得る方法がある。また、光沢クロメートとユニクロが同じものとされていることが多いが、ユニクロにはクロム酸をほとんど用いない処理剤で光沢をだし、青みがかった着色を行っているものもあり、この場合は、正確にはクロメート処理と呼ぶことはできないし、耐食性も劣るので注意を要する。※亜鉛めっきは被膜が緻密なため、めっき後の水素脆性除去処理(ベーキング)において水素が放出され難く、他の種類のめっきに較べ長時間の処理が必要である。説明―�139
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