ねじのカタログ6
141/2858

めっきの特徴は鉄素地の場合と同じであるが、構造部品としてより体裁部品として用いられることの多い素材であるから、貴金属のような質感のこのめっきで装飾性を高めることが盛んに行われている。表面硬さが向上し、比較的軟質材料である素地を保護して疵がつき難くなる。鉄鋼性の部品の表面処理としてめっきとともに化成処理が多用されている。この化成被膜には、酸化被膜とりん酸塩被膜が代表的なもので、硫化や酸化などの化学反応を利用して、溶液中で品物の表面に薄い硫化物や酸化物の被膜を作成するもので、鉄鋼の塗装下地用としてりん酸被膜処理や亜鉛めっき等の後処理(クロメート)、鋼や鉄の黒染め、古代色処理などがある。鋼製のねじ部品などの表面を化学的に処理して黒色の酸化被膜を生成させる方法で、通常「黒染め」と呼ばれているものである。濃厚な苛性ソーダに酸性促進剤を添加した処理液を沸騰(130~150℃)させ、製品を浸漬するだけで黒色の美しい被膜が(Fe3O4)が得られる。この被膜は安定した組成をもっているが、結晶粒間に多くの空隙があり、処理後に加熱した油槽に浸漬して水分を除去すると同時にシーリングを行うなど、防錆油による補助仕上げが欠かせない。銅及び銅合金素地ニッケル・クロムめっき(��������)アルカリ黒色酸化被膜処理(四三酸化皮膜)“黒染め”化成処理説明―�もともと耐食めっきではないので、潤滑油など油膜を施さないとピンホールやクラックから表地の鉄が溶け出して赤錆が生じる。銅・銅合金は、大気中で不動態被膜ができて内部を保護するため鉄鋼のような錆は発生し難いが、不動態化すると変色して美感を損う。このため装飾を目的としてニッケルめっきが施される。鉄鋼と同じように、二重ニッケルめっき(光沢・半光沢)を行うことで耐食性の向上を図ることが出来る。銅及び銅合金素地ニッケルめっき(��������)��������141

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer9以上が必要です