ねじのカタログ6
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説明―�【参考】水素脆性の処理について一般に水素脆性は低炭素鋼ではほとんど問題はないが、炭素の高い鋼に起こるのである。特に、亜鉛めっきによる水素脆性は相当にはげしく、スプリング材、ボルトナット等にめっきして問題を生ずることが多い。防止法としては、できるかぎり脆性をおこす工程を使用しないことが一番であるが、特に、めっき処理後の対策としては、加熱法が使われている。但し、めっきの種類等によって、とくに、加熱温度に注意をしないと硬度の低下、密着性の低下を起こすことがある。加熱法(ベーキング処理)加熱時間は前処理の方法、製品の大きさ、加工程度、材質等により異なるが、一般には180℃~200℃で3時間~4時間程度加熱させる方法で行われている。このほかに沸騰水中に浸漬処理等をする場合もある。吹き付け塗装、静電塗装、電着塗装、粉体塗装などがあり、多彩なカラー化が容易。主成分の亜鉛と、介在の役目を果たすクロム酸を含んだ処理液に浸漬塗装した後、加熱し、素地に焼き付ける。電気亜鉛めっきと比較すると耐食性、耐熱性、防錆性が優れている。また、工程中塩酸処理を行わないので、水素脆性の恐れはない。(注)は登録商標(日本ダクロシャムロック社)塗装ダクロタイズド錆落としと同時に光沢を出す酸処理法。一般に黄銅製品に行われることが多い。キリンス143

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