表面処理
|
表面処理にはどのような種類がありますか? | ||
用途別に分類 〜 『防錆用表面処理』
|
|||
元来、表面処理は鉄素地の錆を防ぐ為に施されていました。 その意味では、いわゆる生地に着いている油も表面処理と 言えるかも知れません。 「パーカー」⇒防錆力 弱 「黒染め」および「パーカーライジング」の総称です。 どちらも油っぽくベタつきがあり、防錆力は「生地よりはまし」と いう程度です。 「黒染め」は四三酸化鉄被膜で色が黒く、「パーカーライジング」 は燐酸塩被膜で、やや茶色です。また「パーカーライジング」は表面が平滑になるため通常、塗装の前処理として使用します。 弊社で「パーカー」として在庫販売しているのは「黒染め」です。 「電気亜鉛メッキ」⇒防錆力 中(電気亜鉛メッキだけだと 弱) 下地として使用され表面にクロメート処理などを施して耐食性や外観を向上させて使用します。 「クロメートメッキ」⇒防錆力 中 正しくは「有色クロメート」と言います。下地に電気亜鉛メッキを 貼り、その上に化成処理であるクロメート処理を施します。 クロメート被膜は黄褐色です。 「グリーンクロメート(オリーブメッキ)」⇒ 防錆力 中 下地に電気亜鉛メッキを貼り、燐酸系の溶液でクロメート処理をすると緑色になります。亜鉛+クロメートのメッキの中では最も 耐食性が良好です。 「ドブメッキ」⇒防錆力 強 溶融亜鉛メッキ。ドロドロに溶かした亜鉛の中に“ドブ”っと漬けて着けるメッキです。また高温の液のなかで天ぷらの衣のようにメッキが着くことから、「天ぷらメッキ」と呼ばれたりもします。 コストの割に優れた耐食性がありますが、メッキ厚はかなり厚く不均一で表面がデコボコしている為、ねじ山のゲージ管理はでき ません。また雌ねじの方はオーバータップにしておく必要があり ます。製品同士がくっついてしまうこともあります。(グレー色) 「ダクロタイズド」⇒防錆力 強 主成分の亜鉛とクエン酸を含んだ処理液に漬けて塗装した後、加熱し素地に焼き付けます。電気亜鉛メッキと比べ耐食性はもちろん耐熱性にも優れています。また工程中、酸を使わない ので水素脆性の心配はありません。(グレー色) 「ラスパート」⇒防錆力 強 下地に電気亜鉛メッキを貼り、密着性を良くする化成処理をし、セラミック材を塗装した後、加熱し素地に焼き付けます。 耐食、耐熱性に優れています。特に耐酸性、耐アルカリ性に優れているため屋外用品に適しています。 (シルバー、ブラック、グレー色等、色づけ可能です。) 「ステンコート(ジンロイ+Kコート)」⇒防錆力 強 亜鉛−ニッケル合金メッキのジンロイを下地に光沢クロメート処理 をしその上に無色透明の防錆コーティング剤のKコートを施します。 見た目も耐食性もステンレスのようになるので「ステンコート」と呼 ばれています。黒色の「ブラックコート処理」もあります。 ステンレスの焼き付防止用コートと混同されやすいので注意が必要です。 「ストロンジンク」⇒防錆力 強 上記の「ジンロイ」と似ていますが、これは亜鉛−鉄の合金メッキ です。 「KMコート」⇒防錆力 強 通常のメッキを施した上に特殊なKMコート処理をし焼き付けます。耐酸性、耐熱性に優れ、自己潤滑性と耐摩耗性を有するので機械部品に適しています。 「ポリシール」⇒防錆力 強 3種類の特殊皮膜が積み重なった被膜構造になっており、耐食性、耐薬品性に優れています。また様々な色づけが出来ます。 |
|||