ねじの用語辞典

ね

【ねじ】 ネジ
円筒や円錐の外面あるいは内面に螺旋(らせん)状の溝を切ったものをいい、主に色々な物を締結する為に用いられるねじ山を持った「ねじ部品」の事。ただねじ業界では「ねじ部品」という表現はほとんどしない。螺子やビスなどの呼び名があるが一般的に「ねじ」と呼ばれる事がほとんど。
ねじの一般的な種類として、雄ねじでは小ねじ、ボルト、タッピンねじ、木ねじなどがあり、雌ねじではナットがある。
【ねじ部】 ネジブ
ねじ部品のおねじ又はめねじの部分。
ただし、円筒部をもつおねじ部品では、円筒部と完全ねじ部との境界にある不完全ねじ部はねじ部に含めず、ねじ先端部の不完全ねじ部はねじ部に含める。
全ねじ(軸部全体がねじ部で、円筒部がないもの)のおねじ部品では、首下部及びねじ先端部にある不完全ねじ部はねじ部に含める。
なお、ねじ先端の面取り部は不完全ねじ部の一部である。
【ねじ山】 ネジヤマ
円筒又は円錐の表面にコイル状に作られた断面の一様な突起をいう。その中で、外面にねじ山をもつものを「雄ねじ」、内面にねじ山をもつものを「雌ねじ」という。
【ねずみ鋳鉄】 ネズミチュウテツ
その切断面が黒鉛(グラファイト)の為にねずみ色に見える事から名が付けられた鋳鉄をいう。
最も一般的な鋳鉄であり、引張強度及びじん性は低いが、鍛造性、加工性は良好で圧縮強度は十分高い。また熱伝導度や表面の摩擦抵抗が大きく、水道用鋳鉄管、橋梁の支承などに用いられる。
【熱間圧延】 ネッカンアツエン
再結晶温度以上の高温で材料を延ばしたり成形したりする事をいう。
厚板・ステンレスのアングル・チャンネル・丸・四角・平棒などは熱間圧延で作られる。
【熱間圧造(鍛造)】 ネッカンアツゾウ(タンゾウ)
材料の変態点よりやや高く、材料が溶け始める温度より100〜150度C位低い温度に加熱し、頭部を圧造または鍛造成形する方法をいう。
熱する事で比較的大きな変形が可能だが、冷間圧造に比べて仕上げ精度が悪くなる。
【熱処理】 ネツショリ
鋼を加熱、冷却することにより、その目的にあわせて性質を改良・向上させる事をいう。
熱処理を大まかに分類すると「一般熱処理」と「表面熱処理」に分けられる。
一般熱処理には、焼き入れ、焼戻し、焼ならし、焼なましなどがあり、表面熱処理には、高周波焼入れ、火炎焼入れ、浸炭、窒化などがある。